2022年9月14日水曜~19日月曜で久しぶりのアメリカ視察に行きます。7月14日締切りで先着30名様が同行できるツアー形式4泊6日のものです。特徴としては私と、スーパーマーケット専門家城取氏、元食品商業編集長でロコガイド子会社である(株)リテール総合研究所 竹下代表取締役が同行して、解説しながらバスツアー中心で回ることです。
専門家の解説を受けながら、自身で体験するものとなります。
視察1日目
ニューヨーク着後、ロングアイランド・ブルックリンの視察となります。
マンハッタンとは反対側のロングアイランドの地方都市・レビットタウンにあるウォルマートのデジタルテクノロジー実験店舗「インテリジェント・リテール・ラボ(IRL)」から視察をスタート。その後、名所的な存在感を持つステュ―レオナードやブルックリンのウェグマンズやホールフーズ、地場企業などミールソリューション企業最高峰の最新の取り組みを立て続けに体験します。
ステューレオナード(Stew Leonard’s)
Stew Leonard’sは、小売業の本質の表紙写真にも使った素晴らしく楽しい演出のあるワンウェイコントロール型スーパーマーケットです。
ルール1: The customer is always right! (お客様はいつも正しい)、2: If the customer is ever wrong, reread Rule 1.”(もしお客様が間違っている(と感じる)ことがあるなら、ルール1を読み返せ)を徹底した素晴らしい店で、GoogleMap評価がどの店舗も4.5以上という評判の良い店です。
視察2日目
郊外のニュージャージー州を視察。ニューヨークの都市とは異なる本来のアメリカ小売業の姿をじっくり視察します。世界最大の小売業ウォルマート主力フォーマットのスーパーセンターやウェグマンズの郊外店など大型の店舗の他、アマゾンのフルスケールのスーパーマーケットやドイツ発のハードディスカウントストアとして存在感を増すアルディ、リドル、世界最大のドラッグストアチェーン・ウォルグリーン、日本でもおなじみのコストコなど世界ランキング上位組の最前線を体験します。
ホールフーズ(Whole Foods Market, Inc)
自然食品に強い高級スーパー。現在はAmazon傘下でAmazon Prime会員向けサービスも。
ウォルマート・スーパーセンター(Walmart Inc.)
いわずと知れた世界最大の小売業。近年はDX投資が効果を発揮して、昔のウォルマートとは別物です。
ウェグマンズ(Wegmans Food Market)
全米で最も顧客満足度の高い老舗食料品店。またESも高く、フォーチュン誌の「働きやすい企業100社」に20年以上連続で選出。2021年は4位であり、小売業の中では1位です。
1 Cisco
2 Salesforce
3 Hilton
4 Wegmans Food Markets, Inc.
5 Rocket Companies
6 UKG
7 Texas Health Resources
8 Camden Property Trust
9 Capital One Financial Corporation
10 American Express
ショップライト(Shoprite)
300店舗ほどの中堅スーパー。多くの店舗が個人で小売店を営んでいた家族経営で、地域の生産者から直接仕入れをすることが特色で、各店舗が独自の店舗デザイン、レイアウト、商品ディスプレイから仕入れも行っている。健康重視型。ピックアップロボットのテストをするなどDXに積極的な中堅企業。
アマゾンフレッシュグロサリーストアー(Amazon Fresh)
元々、スターバックス本社(Seattle)隣などでダークストア(客は店内に入れず注文を配送またはカーブサイドピックアップする)ネットスーパー事業を行っていたAmazon Freshがwholefoodsを参加に入れたことで実店舗(+ネットスーパー)を展開。
AmazonGo型のウォークスルー決済タイプとトライアルのスマートレジカート進化版のようなカートに商品を入れるだけでスキャンされて、そのまま店外にマイバッグを持って帰れるDashCartタイプの2タイプを展開中です。
Amazon本拠地SeattleにあるAmazonGo1号店に行ってきました。(現地時間2018年5月15日-18日) クラスメソッド社 横田社長のご尽力のおかげで、Amazon BooksやAmazon experience […]
アルディ(ALDI)
ALDIはドイツに基盤を置くディスカウントストアチェーン。世界9,000店舗以上。アメリカでは私も大好きなトレーダージョーズを傘下に置いたことで2,000店舗以上。300坪程度3~4,000SKUに品揃えが絞り込まれており、9割ほどはPB商品でEDLP(いつも同じ安い価格で原則特売はしない)という独自性の塊のような小売業です。仕入れた段ボールのまま商品を陳列するオープン・カートン・ディスプレイなど省力化の工夫も見どころです。
リドル(LIDL)
ドイツ大手小売業シュワルツグループのディスカウント業態。世界に11,000店舗以上の店舗数を持つチェーンでALDI同様近年はアメリカにも進出している。個人的にLIDLをまだ見れていないので、ALDIとの比較をしたいと考えています。
CVSヘルス(CVS Health)
企業を時価総額ではなく収益でランク付けする世界企業番付「フォーチュン500」で世界5位の高収益企業。Walgreenと並ぶアメリカ最大手ドラッグストア企業でありつつ、PBM事業2位、保険事業3位という世界最大手のヘルスケア企業とも言える存在。
アメリカ3位の保険会社エトナCEOだったKaren Lynch氏が主導して、2018年にCVSヘルスに吸収されたことでヘルスケア企業としての色合いがより強くなりました。Karen Lynch氏は2021年からCVSヘルスのCEOとなっているので、女性CEOが率いる世界最大の企業でもあります。
※PBM(Pharmacy Benefit Manager):薬剤給付管理。医薬品のコストをおさえたい保険会社等から契約をとり、代わりに製薬メーカーと価格交渉し、規模の強みを活かして値引きを引き出し、調剤保険適用の管理を行い、薬局とネットワーク契約する。
ウォルグリーン(Walgreen)
フォーチューン500で36位の世界最大のドラッグストア企業ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス傘下。CVSヘルスと並ぶアメリカ最大規模のドラッグストアチェーンで、PBM事業も持つ。店舗屋号はWalgreens。
店頭で取り扱う2万4000品目以上の商品を2時間以内(処方薬は午後4時までのオーダーで当日配送)に配達するサービスや、処方薬を含む全商品をネットやアプリで注文してから最短30分で店頭または店舗の駐車場、ドライブスルーで受け取ることができるサービスなどコロナ過で生まれたニーズに素早く対応している。
コストコ・ホールセール(Costco Wholesale)
フォーチューン500で世界27位の企業。世界810店舗(2021年7月時点)のうち、559店舗がアメリカおよびプエルトリコにある。日本は30店舗。視察することでコストコは地域のリソースや買い物客の好みで各国調整している様子が実体験できます。
視察3日目
北部のロードアイランド州とコネチカット州に足を伸ばします。「奇跡のスーパーマーケット」として話題となったマーケットバスケットの最南端の店の他、主にアメリカのローカルチェーンを視察。人口密度の減少する日本におけるローカル小売業のヒントになる可能性があります。
マーケットバスケット(MARKET BASKET)
「奇跡のスーパーマーケット」として有名。79店舗を展開する家族経営の株式非公開チェーン。2017年度の売上高は約50億ドル(6,500億円)なので。1店舗の年商が約82億円にもなる。低価格と顧客に信頼されるサービスが特徴。
2008年に社長についたアーサー・T・デモーラス氏の経営方針は商売よりも人に重きをおいて会社を支える従業員の賃金は他より高く、福利厚生も充実させています。どの店よりも安く顧客に提供する方針を取ることで顧客の支持を得て、社長就任後売上高と従業員数が大幅に増加しました。また、外部取引先の人間に対しても、協力を惜しまずに穏便に問題解決を行っていました。
アーサー・Tの従兄弟にアーサー・S・デモーラスがいます。他の親族取締役と合わせて50.5%の株式を持つアーサー・Sは、株主を十分に儲けさせていないという理由で、アーサー・Tを2014年6月に解任し、追放してしまいました。
アーサー・S達取締役会は外部からCEOを雇い入れましたが、業績は下降します。アーサー・Tを信頼していた幹部8人が職場放棄をするという事態から、従業員も仕事をボイコットするようになり、顧客が大規模なデモ活動を行うような事態となりました。さらに、取引先の社員にまで運動は広がり、物流を担うトラック運転手もボイコットは広がり、商品は店舗に届かなくなります。
マーケットバスケットの従業員は顧客に「アーサー・Tが会社に戻ってくるための抗議活動がかなうまで、マーケットバスケットで商品を買わないでください。」と宣言しました。この騒動は全米に波及して社会現象化しました。
結果として知事などの政治家を巻き込んだことで、政治家の仲裁交渉により、アーサー・Sを含めた親族株式の55.5%をアーサー・Tが15億ドルで買うことで鎮静化しました。アーサー・Tの15億ドルはマーケットバスケットを支持する人達と投資会社による資金援助です。
アーサー・Tは2014年8月に返り咲き、すぐに顧客も戻りました。
詳しく知りたい方は本がおススメです。
Auto Amazon Links: プロダクトが見つかりません。
ストップ&ショップ(Stop&Shop)
端末によるバーコードスキャンをしてから買い物カゴに商品を入れて、レジでのスキャンを省略するセルフスキャン方式Scan itを十数年前から行っているチェーン。
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.modivmedia.scanitss&hl=ja&gl=US
・ショップライト
・デチーコ&サンズ
・ マーケット32
・ アマゾンフレッシュグロサリーストアー
・ ゼイバーズ
・ アマゾンゴー
視察4日目
世界指折りの都市であるNYマンハッタンの小売業を体験します。グローサラントを体現するイータリーの世界最大の売上げを誇る旗艦店の他、世界中に衝撃を与えた元祖レジレス店舗のアマゾンゴー、ホールフーズの小型店など都市部ならではのフォーマットの他、マンハッタンの老舗フェアウェイなどを視察。大都会マンハッタンの食を支える多様な店をマンハッタンの街並みと併せ体験します。日本の都市部業態開発のヒントが得られそうです。
ホールフーズ・デイリー・ショップ
コンビニタイプの小型フォーマット
https://apparel-web.com/pickup/134617
イータリー
日本のイータリーはほぼ普通のレストランですが、アメリカではレストランと食材店を組み合わせた本来のEATALYです。
https://mikissh.com/diary/eataly-lower-manhattan-world-trade-center-nyc/
チェルシーマーケット
オレオの工場跡地を活用した屋内型マーケット
https://yoso-walk.net/ny-chelsea-market-facts/
・スターバックス・リザーブ
・ フェアウェイ
ハドソンヤード
113,300平方メートルの敷地にショッピングセンター、レストラン、超高級レジデンス、オフィス、ホテル、公演・芸術センター、庭園、広場が作られた巨大で近代的な複合施設。
全米一の大都市、ニューヨーク。時代の最先端を行く街では、アートにエンタメ、グルメやファッションなど楽しみ方も多様です。中…
14時以降翌朝のバスまで自由研修です。私は以下のあたりを回るつもりです。
Starbucks Pickup with Amazon Go
スキャン不要なウォークスルー決済のAmazon Goによる物販コーナーを併設したスターバックスという新業態。
ホームデポ(Home depot)
世界最強ホームセンターのホームデポは日本のホームセンター全て足して3倍の年商!世界最大手ホームセンターのホームデポ(Home Depot)は年商12兆円(2019年時点)を超えます。ちなみに日本のホームセンター業界の年商は[…]
ターゲット(Target)
https://mikissh.com/diary/target-upper-east-side-nyc
トレーダージョーズ(Trader Joe’s)
https://mikissh.com/diary/trader-joes-nyc/
申し込み
ご興味を持たれた方はぜひリンク先をご覧くださいませ。