公衆衛生で一番大切なことは、相手の靴を自分の足で履いてみること相手の立場と気持ちになれなかったら相手を動かすことはできない。

 新型コロナウイルスが話題の中心になって、どれだけ経ったでしょうか。感染症予防というのは公衆衛生の話でもあります。

公衆衛生

は「組織された地域社会の努力を通して、疫病を予防し、生命を延長し、身体的、精神的機能の増進をはかる科学であり技術」です。

 さて、

薬剤師法第一条

に薬剤師の任務が定められています。

 「薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによつて、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする。」

薬剤師の任務において、調剤は手段であって目的ではない


【目的】は国民の健康な生活を確保することです。
【手段】は、薬事衛生を司る、すなわち薬品や食品などを国民が安心して使えるように、薬学の専門家の立場から管理や環境整備といった活動をすることです。

 タイトル「なぜ、薬剤師は国民の健康な生活を確保するのか?」の答えは、薬剤師の任務における目的そのものだからです。
  「調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどる 」ことはそれを実現する手段なのです。

公衆衛生で大事なこと

 公衆衛生について、前職ココカラファインでセイジョー調剤事業部課長時代にお世話になった曙橋のしらかばクリニック井戸田院長のツイート(専門家会議の尾身先生との思い出話)に感銘しました。

公衆衛生で大事なのは、相手の靴を自分の足で履いてみること。相手の立場と気持ちになれなかったら、相手を動かすことはできない。

 薬剤師はじめ、各医療関係者はこの気持ちをもって業務に尽くしたいものですね。

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