店頭顧客行動画像AI活用によるダイエー売場改革とAmazonGo

 昭和女子大学でレジレススマートストア実験店舗を出すなど、ダイエーでデジタルシフトを推進している吉岡氏との対談記事アップされました。

前編

 前編は2018年一般公開されたAmazonGoに共に行った時の話と、スマートストアについてが中心です。

吉岡 3つ感じたんですね。1つはレジが不要という空間がどういうものなのかというところ。一番仮説を置いていたんですが、私たちは長年レジありきで、売り場・レイアウト・オペレーションをしてきました。それがない空間を見られたというのがすごいインパクトでしたね。
2つ目に、カメラとかセンサーとかのデバイスが目立たないので、すごく買い物自体が楽しい。あまり見られているという感じがなかった。
3つ目に、買い物体験のあと、Amazonの人とデバイスの話をしたんですね。
我々はどうしても店舗を作るとなると、償却資産とか金利相当分が重く乗るんですが、わりとデバイスが安いもので、仕組みで組み合わせることができる。この3つが印象に残っていますね。

前編 https://promarketing.konicaminolta.com/column/1

後編

 後編は、私もお手伝いしていて、ダイエーでも棚前顧客行動把握に活用されているコニカミノルタの画像AIシステムgo insightで出てきた結果についての話です。

郡司 まず、計画購買とか非計画購買をID-POSで取ることは普通不可能ですね。あえて言えば、1回ミネラルウォーターを買っていった人が、次も同じミネラルウォーターを買いました。これが何回も続けばこれは計画購買だろうという仮説が立てられるわけですね。

でもGo Insightで顧客行動が見えてくると、そのミネラルウォーターを買う前に別のミネラルウォーターを触っているみたいなのも取れるわけです。そうすると、これって必ずしも計画購買じゃない品物だよねっていうのが見えてくるわけですよね。

「いつも同じブランドのミネラルウォーターを買っているから、このブランドのロイヤルユーザーである」と思っていると、実際はそうではなくて、「迷っているんだけど最終的に決め手がないので同じミネラルウォーターにいっているわけだよね」ということかもしれない。

そうするとそれはブランドが強いのではなく、スイッチするコストのほうが大きいって話なんですよね。「より魅力的な商品が出たときに一気にドカッと持っていかれちゃう可能性がある商品ですよね」という部分が分析できるって話ですよね。

非計画購買、要は、店舗に行ってから決めるっていうモノには種類があって、純粋衝動購買は店舗の売り場に行ったとき、買うつもりがなかったんだけどなんか買っちゃった。店に行ったときになんかこんなおもしろいのがあるんだとか、こんな新しいものが出たんだとぱっと買う。これが純粋衝動購買。

一般の人が思っている非計画購買ってこればっかりなんですけど、実はほかにもあって、ビールを買うってことは決まっているんだけど、どのブランドかは決めていない。店に行ってから決めようって。

なのでよく言う「買い物の決定の瞬間は売り場にある」という話で、カテゴリは決まっている。お茶買うのは決まっているんだけど、どのお茶を買うかはその場で決める。値段かもしれないし、おいしく見えたかもしれないし、売れてそうだからかもしれないし、販促物が魅力的で売れたという話かもしれないってところですよね。

後編 https://promarketing.konicaminolta.com/column/2

 編集しても濃厚過ぎましたので、前後編になりました。後半で「売場が語っていなかった」という名言がでるほどに良い対談になりましたので、ぜひご覧ください。

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