日本初の完全無人店舗モノタロウAIストア

前ポストのAmazonGOに行ったのは5/15-19でした。

実はその翌週23日に佐賀にあるモノタロウAIストアを見てきました。

ブログ化するのがこんなに遅くなったのは事情があります。

アドテック東京2018で語ります

ECで発展してきたモノタロウさんが

なぜ、この店をこの場所(佐賀大学構内の奥まったところ)に出したのか?

なぜ、(普通の実店舗ではなく)完全無人店舗なのか?

をヒアリングする機会がないかなぁと考えていたところ、同時期にアドテック東京2018でモデレーターをやることが決まりました。セッションテーマは「リテールとECの関係を再構築せよ」です。

私の前職(ココカラファイン)のように実店舗中心の企業がECに進出するのは良くあるケースですが、EC中心の企業であるのに実店舗を出したモノタロウさんの方にぜひ出てもらいたいと思い、知りあいを通じて手配したところ快諾いただき、セッションが公開された今ブログを書いています。

ご興味ある方はぜひご聴講ください。
スピーカー招待の20%オフコードもあります
adtechTokyo18SPK113
です。

10月5日無事盛況のうちに登壇終了しました。

 

さて、モノタロウAIストアを自分の目で見て、購入体験したところを記載します。

場所

モノタロウAIストアは佐賀大学の構内にあります。佐賀駅から少し距離がありますので、通常はバスを利用するのが良いと思います。

私は次の仕事までの時間が少なかったのと、前週SeattleでLime Bikeにカブレたので自転車を選択しました。Lime Bikeにカブレた影響で翌日メルカリのシェアリングサイクルであるメルチャリも体験しました。

駅の佐賀市観光案内所で3段ギア付きのレンタサイクルを借りることができます。1日料金500円で、平日は9時~18時まで利用できます。ハイテクとは無縁な4桁ダイヤルキーです。

佐賀の街は自転車専用道路が比較的整備されていて、道が平坦なのでレンタサイクルで十分快適でした。駅から佐賀大学までは3kmちょっとで、自転車だと10分ちょっとで行けました。駅前通りを直進して、佐賀城趾(県庁)から右前に進んでいくと佐賀大学です。

佐賀大学の交差点から最も遠い理工学部の近くですので、大学を奥に奥に進んでいきます。

漕ぎながら、「これは一般の人は買い物に来る場所ではないな」と思いました。

到着

なるほど、開発を手がけられたOPTiMさんの斜向かいに建てたわけですね。

↑OPTiM佐賀本店  ↓モノタロウAIストア

AmazonGO1号店がAmazonのマシーンラーニングを行うチームがいるビルの1階に作られたのと同様に仮説と検証を早くする目的がありそうです。

 

入店

自動ドアをくぐると、店内の様子を写したモニターがあります。通常の防犯カメラ映像との違いは店内の人数がカウント表示されることです。そして、AmazonGoのように人はおらず、この時点から完全に無人です。

ゲートを開けて入店するには専用のアプリが必要です。

モノタロウさんのEC関連システムは内製化しているなかで、このアプリだけはyappliのプラットフォームを活用しています。推測ですが、テストなので開発が早く、コストが安いyappliを利用したのではないでしょうか。

なんでそんなことを知っているかというと、以前yappliさんのWebメディアMMUに出たことがあり、その後執行役員に就任された某氏と焼鳥食べているときに聴いたからです。焼鳥は食べておくべき…ではなく、どんな仕事が何に繋がるかわからないものですね。

 

ココカラファイン、店舗を活かし「おもてなしNo.1」を目指すデジタル戦略

 

モノタロウさんの仕組み×yappliということで軽快に動作するアプリです。

初期画面

入退店コード

このコードを入り口にスキャンするとゲートが開いて入店できます。

店に入ると、品揃えに驚きます。

完全にプロショップです。

マスクの品ぞろえは防塵用中心、騒音対策のイヤーマフ、反射布付きの安全ベスト…

そして、薬剤師(薬科大学卒)である私には懐かしい実験器具の数々。

回転子の品ぞろえも豊富です。

30坪ほどの広さに3尺(90㎝)什器で44台ということで想像よりも狭く感じつつ、品数はそれなりにあります。

 

買い物

この後と翌日の仕事(トライアルアイランドシティ店視察)を考慮して嵩張らず割れないPPのビーカーを購入。

購入方法は普通のECアプリと同様です。違うのは

商品検索→商品詳細→カートに入れる

バーコードスキャン→商品詳細→カートに入れる

となるだけです。

 

普通に決済(この時はクレジット払い)が完了したら退店コードが表示されますので、退店ゲートにスキャンして退店します。

何も買わないときも退店コードを呼び出せます。

 

感想

行く前の予想では、サポート係が誰かしら居て決済は無人という店舗を想定していました。

しかし、この建物内には1人も人がいませんでした。

大学構内の最深部ということもあり、一般の人が紛れ込むというのはあまりないのでしょう。また、システムトラブル時はインターホンですぐに斜向かいのOPTiMの方がフォローに来れるということもあるのでしょうが、あまりの静けさに少々ビックリしました。

自分以外に人気(ひとけ)がないと通常の店舗陳列でも自動販売機のような感覚になります。

ゲートでの個人識別入退場はさほど難しくないですし、(防犯上)単価が数千円以下で、入店者数が多くなければ無人店舗システムとしてはこれで必要十分と思えました。

文房具やティッシュなどの雑貨が多少あるとはいえ、プロユースの目的買い商品がメインの品ぞろえであり、客同線としては意外性のないものになりそうですが、なぜ購入サンプル数が少なくなるこの品ぞろえ・立地で無人店舗を出店したのか?AI解析の結果は何に役立てる狙いなのか?……

日本よりも無人店舗出店が普通に行われている中国で展開した方が売れるかも?カテゴリー的にも中国で売れそうな。。。

等々、気になることが多数あります。

いくつかの回答は前述のアドテック東京で聴けるかもしれません。気になる方はぜひ。

 

「モノタロウAIストアをなぜ出店したか?」

橋原常務からアドテック本番と楽屋でお話が聴けましたので、差し障りのない範囲で記載します。(メモっていない私の記憶なので間違っているかもしれません)

・まず、1,700万SKUの品揃えのうち受注の多い物は翌日出荷できる体制になったが、工事現場などではすぐに欲しいというニーズが拾えていない。従って、リアル店舗の出店という課題があった。とはいえ、ホームセンターと似た業態を後発で出店することは厳しい。

・あくまでもテストなので、最低限の投資で実験をしたいと考えていたところに、OPTiMさんから話があったので斜向かいに出店した。

・品揃えがこうなのは、各カテゴリーの売れ筋と佐賀大学内ということを考慮して調整したが、売上結果から品揃えの問題がわかったので棚替えを実行している。豊富なSKUのごく一部しかリアル店舗では在庫できないので、2号店が出るときも立地・顧客ニーズに合わせた品揃えということになる。

・なぜ、AIストアアプリだけyappli開発なのか? あくまでも実験店なので本業のリソースを割く工数を最低限にしたかったから。
・なぜ、初のリアル店舗を無人店舗としたのか? どうせ実験するなら、話題を呼びたいという意図もあった。実際に問い合わせはかなりある。

 

私はモノタロウの通販で買い物するときは、ドラッグストアなどのゴミ袋が薄くて破れやすいので、箱入りのゴミ袋を買っています。

ついでにワイパーやシートカバーなどのカー用品を買うこともありますし、何しろ1,700万SKUもあるわけですから、えっ!こんなものあるの?という物に出会うので、結構長く見てしまいます。

投稿者プロフィール

ngunji
ngunjingunji.com
自部署→自社→業界→社会。全体最適を思考する経営戦略が好きなマーケティングとECの責任者かつ薬剤師。
特技:プロアクティブなマーケティング戦略策定。