ニューヨーク視察最終日はマンハッタンの小売業を見て回りました。
今日はその中のスーパーマーケットを取り上げます。
ZABARS
創業1934年。最高のスモークサーモンを適正価格で販売することに徹して成功したユダヤ資本のスーパー。
1店舗(560坪)のみだが、毎週4万人以上が来店するコーシャデリの人気店。コーヒーも毎週3600kg販売している人気商品。
コーシャとは「適正な」というヘブライ語(イスラエルの公用語)であり、ユダヤ教の食事規則。コーシャの規程では、食べて良いものと食べてはいけないものが厳密に区別されています。
アメリカで小売されている食品の3割以上はコーシャ対応商品です。単純に健康に良いという理由で健康を気にする層にも人気があります。
見た目の美しさではなく味を追求するため、価格は手頃。
ZABARSの近くにバンクシーがグラフィティを描いたことがあります。これを維持するプラ板等の費用をZABARSが出しています。
FAIRWAY
ニューヨークに6店舗展開している個店経営タイプで従業員4,300人。年商8.1億$(145円換算で1,175億円)
建物・什器にはコストをかけない。新鮮な食材を安く高回転で販売することに注力しているため、大量陳列の青果も常に新鮮。
Whole Foods Market Manhattan West
新たな観光名所Hudson Yards間近にできた最新店舗。
Whole Foods Market Columbus Centre
私はニューヨークに行った時に、マンハッタンアッパーサイドのセントラルパーク近くにあるショッピングセンター地下のWhole Foods Marketを定点観測しています。バスツアー視察外の深夜に一人で行ってきた時の状況です。
6年前のレジは30台フル稼働の5列並び
上の写真は、6年前2016年に撮った写真です。
元々は5列並びの客をレジ30台で処理していた店です。常に行列状態でした。
前方にモニターがあって、画面は列に対応するよう5色に分かれています。レジが空くと、色分けされた部分にレジ番号が表示され、番号が読み上げられます。客は順番が来たら表示されたレジに向かいます。
この工夫によって狭いスペースで多くの来店客の会計を行なっていました。
2022年レジはこうなった
来店客は多いのに、レジは並んでいませんでした。それどころか多くのレーンは閉まっています。
なぜ、こうなったのでしょうか。
正解はセルフレジが導入されたということにあります。おそらくコロナ禍を契機に導入したのだと思いますが、誰もマスクをしない状況になってもほとんどの来店客はセルフレジで買い物をしていました。