効率と効果と生産性は効率→効果の順番が望ましい理由

ほとんどすべての会社員は所属企業の業績を高める必要があります。業績を高める貢献をすることで、評価もされるし、そもそもの企業の存続可能性も高めることができますので。
「業績を高める」ときに「生産性を高めよう」というのは自然なことですよね。
生産性は効率と効果の掛け算です。

生産性=効率*効果

さて、まず効果を追求しますか?効率を追求しますか?

効率

は大辞林第三版によると、

(1)機械作業などをする際に、その仕事量とそれを行うのに要したエネルギー量との比。 「熱-」

(2)(費やした労力に対する)仕事のはかどりぐあい。仕事の能率。 「 -のよい作業方法」

とあり、電気工学ではです。つまり、いかにエネルギーのロスをなくす仕組みにするかというものが効率です。

効果

は大辞林第三版によると、

(1)ある行為の、目的にかなった結果。ききめ。 「猛練習の-が表れる」 「 -をあげる」 「逆-」

(2)演劇・映画などで、その場面にふさわしい雰囲気や真実みなどを人工的につくり出すこと。また、そのために用いる擬音・照明・音楽など。エフェクト。

とあります。つまり、効果が出る=望ましい結果が得られる ですね。

天秤のバランス

効率×効果=生産性 です。

例えば、ECで効果を高めよう(=望ましい結果≒トップライン向上 を得よう)とすると、アフィリエイト、リスティングといった販促費を多く使うことになります。また、施策が増えれば、運用コストも膨らみます。効率が低い状態で運用負荷の大きな販促を打つと、十分な運用ができずにより効率が低下します。

効率1効果1の組織の生産性は1×1=1ですよね。仮に効果が40%向上したものの効率が40%低下したとすると、0.6×1.4=0.84となり、頑張って生産性を16%も落としていることになります。また、販促費のようなコストの投資効果はほぼ一過性のものであり、組織の強みにはなりません。

先に販促を4割減らして、業務改善での効率アップを追求し、効率をあげた(効率40%↑、効果40%↓)場合、最初は同じように16%生産性が落ちますが、

業務基準やフローを作って効率が持続する仕組み化すれば、元の販促に戻しただけでも効率1.6×効果1=1.6で初期より60%生産性がアップするわけです。

このケースでは効率を高める→効果を高めるの順番に生産性の改善を行った方が良いと考えます。

一方、実店舗新店オープンのようなときには経験に従った効率化は必要であるもののその影響範囲に限りがあります。効果を高める販促に関しては、もっともストアロイヤリティの高い瞬間の一つである新店舗オープン時にいかに印象つけるかということは重要かつ二度とできない瞬間なので、この場合は効果を徹底的に追求するほうが望ましいと考えます。

結局はケースバイケースなのですが、「効率」と「効果」という言葉を混同して使っていると生産性の低い結果に陥ることがあります。
結構多いんですよ。こういうことは多くの企業で起きています。

お読みいただき、ありがとうございました。
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生産性は効率と効果のバランス
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