中食(Ready Meal)|小売DX用語

「中食」とは

中食(なかしょく)とは、惣菜・弁当・デリカなどの調理済み食品を店舗で購入し、自宅や職場で食べる食事形態を指します。英語では「Ready Meal」や「Ready-to-Eat」と表現されます。

食事形態は大きく3つに分類されます。自宅で素材から調理して食べる「内食(うちしょく)」、レストランや食堂で食べる「外食(がいしょく)」、そしてその中間に位置するのが「中食」です。中食は「外で作られたものを、家で食べる」という点で、内食と外食の両方の特徴を兼ね備えています。 スーパーマーケットの惣菜売場、コンビニの弁当、デパ地下のデリカなどが代表的な中食商品です。

「中食」の重要性

中食市場は拡大を続けており、小売業にとって重要な成長分野です。

中食の国内市場規模は約10兆円に達しています。 日本惣菜協会の調査によれば、惣菜市場は過去10年間で約1.5倍に成長しました。背景には、共働き世帯の増加(全世帯の約7割)、単身世帯の増加(全世帯の約38%)、高齢化の進行があります。調理にかける時間を短縮したいという生活者のニーズが、中食市場の拡大を支えています。

業態ごとに中食の位置づけは異なります。 スーパーマーケット(SM)では、惣菜売場が集客の柱となっています。インストアベーカリー(店内調理パン)や揚げ物など、出来たて訴求が差別化要因です。SMの惣菜売上構成比は全体の約10〜15%を占め、利益率も生鮮食品より高い傾向にあります。コンビニエンスストア(CVS)では、弁当・おにぎり・サンドイッチが売上の約3割を占めます。PB(プライベートブランド)商品の品質向上により、中食の主力チャネルとなっています。ドラッグストア(DgS)では、食品強化戦略の一環として中食商品の取り扱いが拡大しています。冷凍弁当やチルド惣菜を低価格で提供し、ワンストップショッピングの利便性を高めています。

中食は食品ロスとの関連も深い分野です。 惣菜は消費期限が短く、売れ残りが廃棄に直結します。製造量の最適化と値引きタイミングの判断が、利益と廃棄削減の両立に欠かせません。

「中食」とIT活用

中食の収益性を高めるうえで、DXの活用が進んでいます。

需要予測による製造量の最適化が最重要テーマです。 AIを活用し、天候・曜日・イベント・過去の販売実績をもとに、惣菜の製造数を自動算出する仕組みが広がっています。ある大手SMでは、AI需要予測の導入により惣菜の廃棄を約30%削減した事例があります。

POSデータのリアルタイム活用が値引き判断を変えます。 時間帯別の売上推移をリアルタイムで把握し、売れ行きに応じた値引きシールの貼付タイミングを最適化します。電子棚札(デジタルプライスカード)を導入すれば、ダイナミックプライシング(需給に応じた価格変動)も可能です。これにより、閉店間際の大幅値引きを減らし、粗利を確保しながら廃棄も削減できます。

在庫管理SKUの最適化も重要です。 中食商品はSKU数が多く、売れ筋と死に筋の入れ替えが頻繁に発生します。MD(マーチャンダイジング)の観点から、販売データにもとづいた品揃えの見直しを定期的に行うことが、売場の鮮度維持につながります。

モバイルオーダーやネットスーパーとの連携も進んでいます。 中食商品の事前注文・店舗受け取りサービスを導入する企業が増えています。顧客の利便性が向上するだけでなく、事前注文データが製造計画の精度向上にも貢献します。

まとめ

中食は、生活者のライフスタイル変化を背景に成長を続ける市場です。小売業にとっては、集客力と利益率の両面で重要な商品カテゴリーといえます。需要予測やリアルタイム在庫管理などのIT活用により、「売れ残りを減らしながら品揃えを充実させる」ことが可能になりつつあります。まずは自社の惣菜売場の販売データを可視化し、製造・値引き・廃棄の最適化に取り組んでみてください。


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