SKUとは
受発注・在庫管理を行うときの、最小の管理単位をいいます。
同じ商品でもパッケージ、入り数などの違いで区別し、アイテムよりも小さな単位に分類します。
例えばTシャツで、カラーが3色あり、サイズがS・M・L・LLの4種類ある場合、「12SKU」と数えます。
SKUの重要性
SKUは、在庫管理における重要な概念であり、以下のような点で大きな役割を果たします。
正確な在庫把握:SKU単位で管理することで、在庫量を商品単位で正確に把握することができます。これにより、過剰在庫や欠品のリスクを最小限に抑えることができます。
需要予測の精度向上:SKU単位での販売データを蓄積することで、商品ごとの需要傾向を詳細に分析することができます。これにより、将来の需要予測の精度を高め、適切な在庫計画を立案することができます。
きめ細かなマーケティング施策:SKU単位でのデータ分析により、商品ごとの販売実績や利益率を把握することができます。これを基に、価格設定やプロモーション施策など、きめ細かなマーケティング施策を展開することができます。例えば、色別に今年どの色が人気で、どの色が昨年よりも売れていないかを早期に把握することで発注はもちろん店頭でのインストアマーチャンダイジングを変更することで、より高い収益を上げることができます。
サプライチェーンの最適化:SKUを共通言語として、メーカーや流通業者とのコミュニケーションを円滑化することができます。これにより、サプライチェーン全体の在庫最適化や業務効率化を実現することができます。
SKUとIT活用
SKUをより効果的に活用するためには、ITシステムとの連携が不可欠です。特に重要なのは、以下の3点です。
在庫管理システムとの連携:SKU単位で在庫管理システムのマスターデータとして登録し、リアルタイムな在庫情報を管理することが重要です。バーコードやRFID(Radio Frequency Identification)などの認識技術を活用することで、入出荷処理の効率化と在庫情報の正確性向上を図ることができます。
POSシステムとの連携:販売データをSKU単位で収集し、分析することができます。これにより、需要予測の精度向上やマーケティング施策の効果検証などに役立てることができます。
データ分析基盤との連携:SKU単位で収集したデータを、データウェアハウスやBIツールなどのデータ分析基盤に集約することで、多角的な分析が可能になります。機械学習やAIなどの先進技術を活用することで、需要予測の高度化や在庫最適化の自動化なども実現できます。
SKUは、在庫管理における重要な概念ですが、データ活用の鍵としても大きな役割を果たします。ITシステムとの連携を深化させ、SKUを起点としたデータ活用を推進することで、在庫管理の効率化だけでなく、マーケティングや経営戦略の高度化にも貢献することができるでしょう。SKUを軸とした在庫管理とデータ活用は、小売業の競争力強化に不可欠な取り組みといえます。