「DIY」とは
DIY(Do It Yourself)とは、「自分でやる」を意味する言葉で、住宅の修繕、家具の製作、ガーデニング、インテリアの改装などを専門業者に頼まず自分の手で行う活動や文化を指します。
日本のDIY市場はホームセンター(HC)を中心に形成されており、ホームセンターの市場規模は約4兆円で長年停滞しており、DIYによる成長をできるかがHC業界のテーマです。近年はSNSでの「作ってみた」投稿や動画サイトでのハウツーコンテンツの普及により、若年層や女性のDIY参加が増えています。コロナ禍での在宅時間の増加も追い風となり、DIY関連商品の需要は底堅く推移しています。
「DIY」の重要性
ホームセンターの中核カテゴリー
DIY用品(工具、木材、塗料、金物、園芸用品等)はホームセンターの売上構成の柱です。カインズ、DCMホールディングス、コーナンなど大手HCチェーンにとって、DIYカテゴリーの強化は他業態との差別化の核になります。日用品や食品ではドラッグストア(DgS)やスーパーマーケット(SM)との競合が激化しており、DIYこそがHCの本来の強みです。
PB商品開発との親和性
DIY分野では、プライベートブランド(PB)の商品開発がしやすい特性があります。工具や塗料、収納用品などは、機能と価格のバランスでPBが支持される領域です。カインズの「Kumimoku」シリーズのように、DIY初心者向けのPBブランドを確立する動きも見られます。
体験型消費としての価値
DIYは「モノ」を売るだけでなく、「作る体験」を提供するビジネスです。専門店やHCが開催するDIYワークショップは、来店動機の創出と顧客との関係構築に貢献します。体験型消費はECでは代替しにくいため、実店舗の存在意義を高める要素です。
「DIY」とIT活用
動画コンテンツとハウツー情報の提供
DIYでは「やり方がわからない」が最大の参入障壁です。HCの公式サイトやアプリで、作り方動画、必要な工具・材料の一覧、完成イメージ写真を提供することで、初心者の不安を解消し購買につなげられます。動画から直接商品をカートに追加できるECとの連携も効果的です。
商品検索とプロジェクト提案
「棚を作りたい」「壁紙を張り替えたい」といったプロジェクト単位で必要な商品をまとめて提案する仕組みは、消費者行動に即した販売手法です。ECサイト上で目的別に商品セットを組んだり、AIチャットボットで相談に応じたりすることで、単品売りを超えた客単価向上が狙えます。
在庫確認と取り寄せのデジタル化
DIY用品は品番が多く、店頭在庫にないサイズや規格を求める顧客が多い分野です。アプリやWebで店頭在庫をリアルタイム確認でき、なければ取り寄せ注文まで完結する仕組みが顧客満足度を高めます。大型商品の配送手配もオンラインで完結できると利便性がさらに向上します。
まとめ
DIYは、ホームセンターの差別化の核であり、体験型消費としての成長余地がある分野です。動画コンテンツやプロジェクト提案などデジタル施策で初心者の参入障壁を下げ、DIY人口の拡大に取り組むことが、EC全盛時代における実店舗の強みを活かす方法です。
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